埋没FTMが日常生活で困ること

FTMで埋没している人って、日本にどれくらいいるんだろう?

僕たち兄弟は、当事者ながら正直あまり知らない(笑)

SNSとかもやってこなかったし、LGBTQのイベントとかも参加したことないし、2丁目とかも滅多に行かないから、交流がない...。しかも、2丁目行くと、ゲイバーに行ってしまう。

リア友でFTMの友達は偶然にもいるけど、他のFTMの方と交流したことがほぼない訳で...。

「ふたりのうちどっちか社交的でもよかったのでは...って話しだよねw」とは言ってるものの。

たまに、街ですれ違う人で「あ、この人一緒かも」って思うことはあるけど、それくらい(笑)

職場での埋没生活

僕たち兄弟は、戸籍変更してから職場でも埋没している。(おもちは自宅が仕事場だけど)

職場で埋没していて困ることをご紹介。

トイレ問題

ふたりで完全同意したことは「トイレ問題」。

ふたりとも陰茎形成はしてないから、ち〇こがない。立ちショングッズとかも愛用していないから、個室の利用が必須なわけで。

「俺たちって、絶対う〇こキャラだよね」って、ヘラヘラ笑いながらよく話す。持ち前のキャラで、乗り切ってはいるが。

ご存じない方のために一応申し上げると、男子トイレの個室は少ないのです。しかも、男子トイレの個室は「う〇こガチ勢」が鎮座しているから、待ち時間も長い...。それは今でもお悩みどころです。連れションとかは絶対に行けない。

おまめ
俺はお腹弱いからトイレによく籠るんだけどね(笑)

おもち
全部個室だったらいいのにな(笑)

風俗問題

なかなか困ることが、風俗問題。上司とか同僚と飲んだ後、「風俗行こう!」ってなった時ね。職場...というか人によるんだろうけど。

心の中では思ってますよ。「勝手に行け。」って。

おもち
俺は半ば強制的に連行されたことがあるよ。

おまめ
それは完全にパワハラだね。

おもち
もちろん上司のおごりだったけど
女の子とおしゃべりだけして終わったなぁ...。

風俗問題は、僕たちFTM以外の人も悩んでいる人は多いのではないかと思う。例えば、ゲイの方はお相手が女性の風俗には行きたくないだろうし。

「男はみんな風俗好きだろ?」と、古い考えのオジサンたちは、一度自分を見つめ直していただきたい。

でも、なかにはそんなチャンスをものにする(?)FTMの人もいるみたいだね。事情を説明して、しっかり満足してお帰りになるFTMの方も。ネット情報だけど。

OKな子はOKだし、無理な子は無理らしい。要相談ってことなのかな。

LGBTQの話題問題

これは困るというか、なんとなく気まずい。

最近、いろんなセクシャリティの人がメディアに取り上げられたり、映画とかドラマにもなったりしてるから、意外と話題になったりする。

おまめ
俺はこの間、職場の喫煙所で上司に「俺、出会ったことないから分かんないけど、そういう人たち、ちょっと無理かも...。」って言われて、コーヒー吹き出しそうになったわ。

おもち
確かに、意外とそういうシーン多いかも。「ここにいますけど...(笑)」って言いたくなるよね。言わんけど。

日常の何気ない一言だったかもしれないけど、ひっそり傷付くこともあるんだよなぁ。言葉は凶器だ。鋭利な刃になる。

それは自分たちも気をつけなければいけないところだよね。

プライベートでの埋没生活

プライベートでも埋没している僕ら。そんな僕らのプライベート生活はこんな感じ。

古くからの友人

古くからの友人は、もちろん女子時代を知っている。今となっては埋没している僕らも、学生時代はスカートを履いて生息していた。

そんな時代を知る友人とは、男女問わず一緒にいてなんか気楽。セクシャリティが原因で離れていった人たちはいるけれど、今繋がっている友人は多分もう一生友人だと思う。

恋バナとかも普通にするよ。結婚・出産・子育て、そして離婚の話が多い年齢になってしまったけど。

「いつまでもフラフラしてないで結婚すれば?」って、ずけずけ言ってくる友人はやかましい。放っておいてくれ(笑)

新しく出会った人

新しい出会いがあったときは、その場の雰囲気で言ったり言わなかったりだけど、必要なければ言わない。それは、ふたりとも同じ。

1番嫌なのは「アウティング(自分のセクシャリティを第3者が他人に勝手に話してしまうこと)」。これは、埋没していてもしていなくても、嫌な人は多いと思う。迷惑極まりない行為なのでやめてくださいね。その状況とかにもよるけど、おもしろおかしくネタのように話すやつとは、えんがちょーです。

僕たちの場合、「言ってもいい?」って聞かれたら、余程のことがない限り「いいよ」と返す。旧友の女友達の旦那さんとかね。

おもち
なんでそんなに仲いいの?元カレ?
って、疑惑かけられても困っちゃうもんね。

おまめ
それは絶対にそう。
だって、こっちもごめんだし(笑)

家族

家族にはオープン過ぎるくらいオープン。家族にいたっては、埋没もくそもないですね。(お口が悪いですね、すいません)

ちなみに母親は、基本男扱いだけど、男女どっちも扱いしてくる。最初は嫌だったけど、今はもうどっちでもお好きにどうぞーって感じ。

母親は「あんたたちが幸せだったら何でもいいよ。」という言葉を最近覚えた。でも、ありがたい。

そして、同じ顔の数多くいる兄弟は、僕たちのことは男扱い。今さら女扱いはできなのではないかと思う。

4歳の甥っ子も、僕たちのことを完全に男だと思っている。そんな甥っ子は、お正月家族で集まったとき「おっぱい見せて」と、その場にいた全員に言って回っていた。(なんやこいつ...。お年玉やらんぞ…?)って思ったけど、減るものでもないし普通に見せたらため息を吐かれた。腹ただしい。そして甥っ子は、僕たちの妹にもおっぱいを見せろと要求。(それはやばいって...。)全員がそう思った瞬間、普通にブチギレられていた。お年玉はゲットしていた。

これはやばい。完全に僕らのDNAだ。まだ4歳だぞ?う〇ことち〇こが最高に楽しい時期に、おっぱいの楽しみまで覚えるとは...。今のうちに軌道修正しないと、僕たちみたいな大人になってしまうぞ?と、甥っ子の母である兄嫁を脅した。震えあがっていた。

おまめ
ばぁば(俺たちの母)にもおっぱい見せてって言ってたよね?

おもち
確かに言ってたわ。それが1番怖かった。

ちなみに、親戚付き合いは親父がろくでもなかったためほとんどゼロ。だから、親戚が僕らのセクシャリティを知ってるのかは分からず。(そもそも我々の存在知ってる?っていうレベル)

埋没していて思うこと

おもちは埋没歴約11年、おまめは約5年とそれなりに長い。

おもち
正直、1番思うのは「おしっこ漏れそう...。」かな。

おまめ
めっちゃ分かる。
だから、外出先ではなるべく我慢しないようにしてる。

1番困ることで、完全一致したのはトイレ問題でした。

でも、僕たちは「埋没」という生き方にしっくりきている。

もちろん、同じFTMでも生き方は十人十色。男でも女でもゲイでもビアンでもいろいろな生き方があって、いろいろな考え方がある。そんなの当たり前のことで、人様の生き様を否定するつもりもさらさらない。

風が吹くままに、臨機応変に。もちろん譲れない部分もあるのだけれど、そのスタンスで自分に正直に生きてきた結果が今。

男として社会に出てみたら、しっくりきた。僕らが埋没して日々生きている理由は、意外にもシンプルなのかもしれない。

現状に満足することは一生ないと思う。

だけど、日々、進化し続けたい。

そう思いながらも、カミングアウトして生きる自分の世界線も、ちょっと覗いてみたい気もする。

何とかなる精神が、いい意味でも悪い意味でも人生に大きく影響しているなと思う今日この頃。

自分のことを分かってくれる人がひとりでもいたら、それでいいって思う。ぬるい?(笑)

僕には好きな詩がある。

金子みすゞさんの『私と小鳥と鈴と』

その詩には「みんなちがってみんないい」と書かれているんだけど。

詰まるところ、そういうことだ。