カミングアウト事情~恋愛編~|おもちver.

僕らの恋愛に、カミングアウトは付きもの。

愛の告白をするのであれば、しなければならない必須項目。ただでさえ緊張するってのに、緊張が2倍。

告白の時に伝えることもあれば、その前に伝えることもあるし、タイミングはそれぞれ。反応も、お相手によってさまざまだ。

基本、ふざけていると周りに思われがちな僕だが、告白とカミングアウトはふざけていい場面じゃないため、きちんとする。(当たり前)

もし逆の立場だったら、そりゃびっくりするだろうから、こちら側もびっくりさせたくないのはやまやまだけど、恋愛においてのカミングアウトは避けては通れない道なのだ。

恋愛のカミングアウト遍歴をつらつらと書くのは、正直恥ずかしい。僕の恋愛歴を、全国ネットに晒すことになるのだから。

でも、恥を偲んで書いちゃう。

こんな僕の、カミングアウト恋愛編をご紹介。

初恋

初恋の話なくして、僕の恋愛遍歴は語れない気がする。

初恋の子にはカミングアウトをしたわけではないので、興味がない人は読み飛ばしてほしい。僕の心の奥底にしまってある、ただの甘酸っぱい思い出だ。

時は遡り小学5年生。クラス替えで初めて同じクラスになった彼女とは、席が近かった。僕らは次第に仲良くなり、彼女の家に遊びに行く間柄に。彼女は、爆笑王かと思うほど、よく笑う子だった。僕は、いつしかそんな彼女に惹かれていた。

そんな彼女は、当時流行っていたゲームやおもちゃを、ひと通り持っていた。僕の家にはないものばかり。そして、僕にいろんな遊びを教えてくれた。人形遊びは、死ぬほどつまらなかったけど。

そして、彼女は漫画を描くのが好きだった。「これ、書いてみたんだけど、どう?」恥ずかしそうに、自分が描いた漫画を差し出す。

静まり返った部屋に、今まで感じたことのない緊張感が生まれた。「見て...いいの...?」僕は、彼女の自由帳を手に取り、ページをめくる。

彼女は、当時の僕は目も当てられぬエロ漫画を描いていた。僕のアイデンティティが崩壊した瞬間だった。信じられないくらい、ドキドキした。あの高揚感は、今でも忘れられない。

その後、彼女が持っていた大量のエ〇本を読み漁ったのは言うまでもない。これが、おもち少年の「性の目覚め」である。

初めての彼女

僕に初めて彼女ができたのは、中学3年生の寒い季節。ちなみに、初恋の子ではない。

この頃、僕の中でカミングアウトするのに一発で伝わる魔法の言葉があった。

「金八先生の...ほら、ナオと一緒なんだよね。」

当時は、これで大概伝わった。すごい影響力。

初めての彼女にも、その魔法の言葉でカミングアウトした。別の学校の同い年の子だった。カミングアウトと同時に僕から告白して、OKを貰った。当時の僕は、ピュアでかわいかった。今でもかわいいけど。

そんな彼女とは、高校生になって会う回数が格段と減り、あっさりお別れしてしまった。

ホルモン治療前

ホルモン治療前にも、僕は何人か彼女がいた。

この時も、「金八先生戦法」で、大体のことは伝わった。

「ふたりって付き合ってるの?」

という周りの問いかけに、僕は言葉を濁してしまったことが何度かある。「彼女が好奇の目に晒されるかもしれない。」そう思うと、堂々と首を縦に振れなかった。そんなのは綺麗ごとで、ただの自己防衛だったのかもしれないが。当時はコンプレックスの塊で、自分に自信がなかった。

ホルモン治療前→治療開始

ホルモン治療前から、性別適合手術を受けるまで、ずっと支えてくれていた彼女がいる。彼女は、僕の進化過程を全て知っている。

彼女は、高校時代の部活を通じて知り合った年上の女性だった。成人してから飲みに行く機会があり、そこでカミングアウト。彼女は「そうだろうな」と思っていたらしい。僕は、彼女のことを最初はなんとも思っていなかった。だけど、いつの間にか一緒にいることが多くなり、僕らは付き合うことに。

彼女は良き理解者であり、僕はこの先もずっと一緒にいたいと思っていた。しかし、しっかり裏切られる。僕は、その裏切りを許すことができなかった。しかも発覚したのは、まさかの僕の誕生日。過去最悪の誕生日となる(笑)手術を終え、望んでいた自分になった瞬間の出来事だった。

戸籍変更後

戸籍変更後は、これまでとカミングアウトの仕方が変わった。戸籍変更後というか、厳密に言えばホルモン注射後かな。

これまでは、「実は、心は男なんだ」というカミングアウトから、「実は、戸籍を女から男に変更していて...」というカミングアウトに。

後者の方が、相手の頭から「?」がよく見えるようになった。特殊能力手に入れたんかな?ってくらい、それはそれはよく見える。「え?何言ってんの?」と、相手の心の声が聞こえてくることも。

僕の経験則では、戸籍変更後のカミングアウトの方が衝撃を受ける人が多い。リアクションは人それぞれだったけど。

「それでも気にしない」と言ってくれた人。

びっくりしすぎて言葉を失い泣き出す人。

「考えさせてほしい」と言って、離れていく人。

カミングアウトの後出しは「ずるい」とは思っているが、僕は俗にいう手が先に出るタイプ。え?恋愛における順番なんて誰が決めたん?正解なんてないよね?(笑)

いい感じだったのに「子どもができない」ことを理由に、付き合えなかった経験もある。こればっかりは、仕方がない。僕も彼女も、誰も悪くない。僕も辛かったけど、彼女も辛かったはず。僕たちにも子どもを授かる方法はあるけれど、僕の実子は望めないからね。努力でどうこうなる問題じゃないから、今でも何とも言えない気持ちになる。やり場のない気持ちのぶつけどころが、今でも分からない。

でも、FTMじゃなくても(生物学的に男性)子どもを授かれない人はいるわけで、それでもパートナーがいる人はたくさんいる。だから、FTMを理由に言い訳するのは最高にダサイと思っている。シンプルに僕の魅力が足りなかっただけ。子どもの頃作った泥だんごみたいに、毎日ピカピカに磨いていかないとね。

まとめ

恋愛とカミングアウトは、切っても切り離せない。告白もカミングアウトも、心臓口から出るんじゃね?って思うくらい今でも緊張する。

ちなみに僕は、告白もカミングアウトも直接するタイプ。それは昔から変わっていなくて、電話やLINEでは逆にできない。リアクションが気になるからかな?笑

そして今、パートナーはいない。数か月前にしっかりフラれて傷心中です(笑)

恋愛はしばらく休憩したい。今は仕事と自分磨きに専念しようと思っている。

でも、次に出会った人とは生涯を添い遂げたいと思っている所存であります。